人を活かす経営のハンズバリュー株式会社の新人経営コンサルタント、津名久はなこです。
島田のメールマガジンの一部を公開します!
⇒事業復活支援金のまとめを執筆しました。併せてご確認ください。
いつもお世話になっております。
ハンズバリュー株式会社の島田です。2021年最後のブログ更新です。
「事業復活支援金」の計算式が公開されました。
算出式は次の通りです。
給付額は、給付額の上限額を超えない範囲で、「基準期間①の売上高」と「対象月②の売上高」に5をかけた額との差額となっています。
給付額 = (基準期間 ①の売上高)-(対象月②の売上高) ×5
※①2018年11月~2019年3月, 2019年11月- 2020年3月 2020年11月~2021年3月のいずれかの期間のうち、売上高の比較に用いた月を含む期間
※②2021年11月~2022年3月のいずれかの月
みなさま、よくよく確認ください!!
また、とってもシャビーですが、令和4年度税制改正(中小企業関連)中小企業向け賃上げ促進税制についてもアナウンスがありましたので合わせて案内します。
✓かつてない高い税額控除率(最大40%)
✓これまでの中小企業向け所得拡大税制の税額控除率は最大25%
従業員への分配に積極的な中小企業を後押しできるよう、「雇用者全体の給与(雇用者給与等支給総額)」や「教育訓練費」を増加させた企業に対して、雇用者全体の給与の増加額の最大40%を税額控除。
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/2021/1224/002_zeisei.pdf
ご参考ください。
1.今週の耳の痛い話
製品はしだいに年をとってゆく。売上を伸ばすことが難しくなり、反面収益性は低下してゆく。そしてこれが企業の業績を低下させる元凶となる。これを捨ててゆくかどうかによって、企業の業績は大きく変わる。
そして、それを決める人が社長である。
(中略)
優柔不断は誤った決定よりもなお悪い。
(中略)
その決定の中で、最も難しい決定は「捨て去る」ことであろう。断固として捨てることこそ革新の第一歩であり、捨てないところに革新はあり得ないのである。
一倉定先生
島田のコメント:
製品を切り捨てることが難しい理由は…「ご愛顧してくださるお客様に迷惑がかかる」「自分の愛着のある商品である」などいくらでも挙げることができます。
けれども、資源が限られている我々中小企業は選択と集中で乗り切らざるを得ない。ともすれば、現実的には感情を挟まず収益性を見直す必要があるのでしょう。
勉強になりますね。
2.島田の気づき
株式会社アシックス(旧・鬼塚株式会社)が神戸の中小企業だった時に、当時社長だった鬼塚氏は「バスケットシューズでナンバーワンになる」と夢を掲げて戦力をバスケシューズに集中させたと聞いています
中小企業がバスケシューズをつくっても問屋は相手してくません。信用がないからですね。
そこで、鬼塚社長は「最終顧客に密着」する作戦で勝負しました。バスケシューズ市場の最終顧客とは競技者です。
鬼塚社長は、強豪バスケットボール部を訪ね歩き、「オニツカタイガー」を宣伝しました。有力な選手やチームには製品を無償提供したそうです。
当時のバスケシューズでは抜群に品質が高かったようで有力な選手やチームが活躍、バスケシューズが話題になりました。スポーツ用品店に競技者や監督から「鬼塚株式会社のバスケシューズはないか?」と問い合わせがはいります。これでは信用がないからと門前払いしていた鬼塚株式会社を無視することはできません。
鬼塚のバスケシュースが流通にのっかるようになったとのことです。
ここでの学びがいくつかあるので次にまとめます。
①戦力の集中運用(局地戦、接近戦)
戦力とは社長のことです。社長自ら、有力なチームや選手をどぶ板営業してきたから市場を開拓できたものだと考えます。新市場開拓は不退転の決意で社長自らが取り組まなければ成果は得られないのでしょうね。
②最終顧客の設定(一点集中)
ドラッカー先生の「顧客は誰か?」の質問を思い出しますね。鬼塚株式会社からすれば、直接的にお金をいただける先は「問屋」です。しかし、問屋だけに目線を合わせてしまった商品開発や価格設定は最終顧客からみて満足を獲得できるものになっているかは別問題ですよね。でも、最終顧客が満足しなければ意味がありません。
自社の商品サービスが使われているイメージを具体的に持つことで最終顧客がみえてきます。
③ステルス営業の実践(陽動作戦)
鬼塚株式会社の立ち上がりは、戦後のモノがない時代でした。そのためモノを流通チャネルにながして、小売店の目立つ場所においてもらうことが売上につながる時代だったことでしょう。
「問屋をどうやって攻略するか?」
「問屋にどうやって気に入ってもらえるか?」
どのメーカーも問屋に対してのアプローチはものすごいものがあったと考えます。
(鬼塚株式会社は問屋から相手にされなかったため、仕方なくという側面はありますが…)
最終顧客からじんわりと広がっていく指示ですから他のメーカーさんは鬼塚株式会社の売上増加に気がつけなかったと思います。気がついた頃には、市場は鬼塚株式会社の製品で埋め尽くされている…
そんな状況を鬼塚株式会社は作り出しました。(おっかないですね)
上場企業の中小零細企業時代は、とても示唆に富む話がおおいです。
またとりあげてみますね!一緒に勉強しましょう。
4.偏集考記 今週の島田理論「”人”手間をかける」
さて年賀状の季節ですね。我々、商人の年賀状的な手紙といえば年末年始セールのダイレクトメールでしょう。
島田はダイレクトメール賛成派ですが、事業者様からは
「ダイレクトメールは反応が悪いんじゃないのか」
「郵送のコストがかかりすぎる」
「印刷の手配や準備が大変…」
「ラインやフェイスブックなどのソーシャルメディアのほうがいいんじゃないか」
などのネガティブな「ダイレクトメールを送らない理由」を相談いただきます。
確かに数万通送るようなじゅうたん爆撃型のダイレクトメールは、千三(せんみつ)※から万三(まんみつ)になっている感覚です。
※ダイレクトメールの反応率を表した単語。千通郵送してお客様3人から問い合わせがある状態。
お客様リストの質が悪いと、想像もしたくありませんが億三なんてダイレクトメールもありえます。
さて、引っ張りましたが”人”手間をかけるだけで、ダイレクトメールの効果が10倍に膨らむ方法を共有させてください。
お客様に電話を一本入れておく、以上!
一言※声をかけておくだけで、ダイレクトメールの反応率が大幅に変わります。「年末年始セールのご案内をお客様に送りました。届きましたらご一読ください。本年もありがとうございました。」
この挨拶だけで劇的にかわります。
※もちろん、電話番号がわかるお得意様のみの作戦になります
まさに、文字通り”人”手間かけるだけです。確実に売り切りたい商品や予約のときに活用ください。
面倒な施策になるため、ライバルはもとより多くの企業では実践していません。ちょっとだけ努力すれば、一つ頭抜けるのは簡単です。実践くださいませ。
では、来年も楽しい年になりますように、良いお年を!
ご参考ください。
よろしくおねがいします。