【週刊島田慶資】経営者の「真の仕事」とは何か

皆様、こんにちは! ハンズバリュー株式会社の島田です。

※社内で回覧していただいているお客さまがいらっしゃいました。ありがとうございます!!著作を明記していただけるのであれば、自由に配布ください。

メールマガジンの感想、お待ちしております! 「読んでるよ」と言っていただければ励みになります(^_^)

目次

独り言コーナー

❶福島県中小企業家同友会の「経営指針を創る会」発表会に参加!17名の受講生がそれぞれの経営指針を堂々と発表。 全員に質疑応答で立候補して、発表者の思いに全力で応えました。経営者が変われば、会社が変わり、地域が変わる…その瞬間を目の当たりに。 晴れ晴れとした皆さんの表情が本当に素晴らしく、心に残りました。

❷短期決戦の衆院選。参政党・神谷代表が得意のSNSで「ちょっと違和感」と首をかしげてる。 確かにSNSは強力だけど、超短期だと世論が固まる前に終わっちゃうのかも…。 これまでSNSで後れを取ってきた自民党が、今回は高市さんの人気をそのまま選挙の勢いに変える作戦で見事だなと感じます。

❸生成AI使ってると、Surfaceの限界を感じました。そこでMacに再挑戦!コストコオンラインでMac mini(M4)をゲットしました。 Windows PCと比べても手に届く価格で買えました。到着が待ち遠しい!

❹Copilot Keyboardを導入してみました! マイクロソフト謹製のAI日本語入力ソフトです。 これでATOKもついに卒業できるかな、と期待したんですが、他のPCでもATOKをガッツリ使ってることに気づいて、結局手放せませんでした。完全にジャストシステムのロックイン戦略にハマっています。

❺坊やが『ももりんパークに行きたい!』と駄々をこねたので、結局連れて行ってあげました。 帰りに『アイス食べたい』と言うので買ってあげたら、夜中に熱が出て…。 いろいろな経験をさせてあげたいなと思っていたのでハプニングも子育ての醍醐味ですよね。

島田の気になるニュース

❶カルビーみたいな「良い社風」の代表格でも、リモート原則が「既得権益化」してくだらない話が出てくるんだなと。 社員が増えれば価値観も多様化するし、理念が薄まるのは避けられないのかも。結局、中小企業の少人数経営こそが「濃い社風」を保てる強みって、見方を変えればアリでは? 
カルビー「原則モバイルワーク」廃止から7カ月の現在地…“既得権益化”したリモート、上司部下の「言えない壁」なくす

❷アメリカ・中国など生成AIの最先端国で、無言電話が急増中… 無言でかけて「もしもし?」の一言を録音→AIで声クローン作成→家族に「事故った!金送って!」と詐欺電話。信じられないけど現実。数秒の声でクローン可能に…知らない番号は絶対出ない・喋らないのが鉄則!
Xの投稿「自分の声のクローン音声を作成するならこちら」

❸デジタル赤字(2024年で6.8兆円超、2035年最大45兆円予測)の原因、SaaSなどのサービス品質が悪いだけじゃなく、戦略の違いがデカい。 海外勢は全世界販売前提で低価格・高品質を追求。日本勢は国内企業向けに高価格設定+ガラパゴス化。 根本は戦略を支える資金繰り。日本はエクイティファイナンスほぼなく、税制優遇も薄い。デジタル赤字を埋めるのは絶対無理です。 
【巨額赤字】経産省100頁レポートが問う「日本ITの危機」

❹「中小企業の生産性が低い」って論調、よく聞くけど上場企業(大企業)と比較してる時点でズレているでしょう。 上場企業は株発行で莫大な資本注入、返済不要の原資ガッツリ持ってる。一方、中小は借金中心で資本政策が全く違う。 同じ土俵で語るのが馬鹿げてる。中小企業白書見ても大企業生産性は中小の2〜3倍だけど、それは資本力の差がデカいだけ。本当の議論は「資本・取引構造の不平等」でしょう? 
最低賃金の改定、企業の約6割が 「給与を変更」 2020年代の1,500円は「対応不可能」が半数

❺円安で株価上昇・失業率低下…マクロ的には効果大。トヨタなんて1円の円安で営業利益500億円近く変わります(直近決算の試算)。 でも一般庶民には「円安=物価高」の実感ばかりで、生活圧迫感は変わらず…。円高だろうが円安だろうが、家計は苦しいまま。財源論に縛られて財政を絞りすぎてるのが根本問題でしょう。 
「円安で外為特会ホクホク」⇒ファクトチェックしてみたら本当だった。

【緊急提言】選挙の争点「消費税減税」の罠。メディアが報じない「非課税」の致命的な違い

皆様、ご機嫌いかがでしょうか。ハンズバリュー株式会社の秘書・勝瀬ヒデコです。

勝頼ヒデコ

衆議院選挙、いよいよ熱を帯びてまいりましたね。

今回の争点の一つに、急遽「消費税」が浮上してきました。 これに対し、私の“天敵”である財務省や、その広報誌のような日経新聞などは、「減税ポピュリズムだ」と批判を強めています。 「減税=大衆迎合」とレッテルを貼れば、議論を封殺できると思っているのでしょうか?

……ふふ、そんな言葉にはもうビビりません。むしろ「受けて立ちましょう」という気分です。 私たち中小企業の現場には、彼らが見て見ぬふりをしている「数字」という現実があるからです。

本日は、選挙前に必ず知っておくべき消費税の「隠された正体」と、政治家すら陥る「減税の罠」について解説します。

本日のテーマ『消費税減税の嘘と真実。「非課税」に隠された中小企業イジメの構造』

◆ そもそも消費税とは「誰の」税金か?

まず大前提の確認です。消費税は、法律上「消費者が払う税金」ではなく「事業者が払う税金(預かり金ではありません)」です。 これを理解していないと、すべての議論がズレてしまいます。消費税の計算式はシンプルです。

【受け取った消費税】-【支払った消費税(仕入れなど)】=【納税額】

しかし、ここには大きな落とし穴があります。 「仕入れ」にかかった消費税は差し引けますが、「人件費」には消費税がかからないため、差し引くことができません。 つまり、付加価値(利益+人件費)に対してガッツリ課税される、事実上の「人件費課税」や「雇用罰」としての側面が非常に強いのです。 ※だから、売上税でも付加価値税でもない別の名称として意味のわからない”消費税”という名前になりました。ウソのようでホントの話です。

◆ 衝撃のデータ:滞納の4割は「消費税」

現場の悲鳴は、数字にはっきりと表れています。 国税庁のデータを紐解くと、恐ろしい実態が見えてきます。

全税目の滞納残高のうち、約4割が「消費税」(金額にして約3,500億〜4,000億円規模) • 赤字でも法人税は免除されますが、消費税は「赤字でも納税義務」があります。

多くの中小企業が、手元の資金がない中で、借金をしてまで無理やり消費税を納めているのが実態です。

もし減税が実現したとしても、その分がすぐに「値下げ」に繋がるとは限りません。 まずは企業の延命、そして従業員の給与支払いに充てられるべきだからです。

◆ 政治家も知らない?「非課税」の罠

さて、ここからが今回の最大のポイントです。

一部で「食料品に限り消費税をなくす」という議論が出ていますが、ここには巨大な罠があります。 もし、食料品が「非課税」になったらどうなると思いますか?

「税金がなくなってハッピー」でしょうか?

いいえ、違います。飲食店、旅館は地獄を見ます。

非課税の罠💡

消費税は簡単ではありません。政治家が“現場を知らない議論”の落とし穴です。 「食料品だけ消費税0%」と聞くと、ぱっと見は優しい政策に見えます。 しかし外食(飲食店・旅館)が10%のままなら、飲食店・旅館は苦しくなります。

まず一番わかりやすい理由は、お客さんの行動が変わることです。 スーパーやコンビニの弁当・惣菜が0%になった瞬間、体感として「外食は同じ中身でも10%高い」になります。 外食は“ぜいたく”の側面があるので「今日は家でいいか」が増える。 特に定食屋、ラーメン、居酒屋など、家食・中食に置き換えやすい業態ほど直撃です。

次に資金繰りです。 飲食店の消費税は、ざっくり言えば「お客さんから預かった税」から「仕入れで払った税」を差し引いて納めます。 ところが食材が0%になると、仕入れ側で“差し引ける税”が減り、同じ売上でも納税額が大きく見える。 消費税はタイミングが来るとドンと引き落とされるので、薄利の店ほど税金の支払いで先に倒れます。

そして最大の問題はここです。 理屈の上では食材が0%なら仕入れも安くなるはずですが、現実に値下げが起きる保証はありません。 価格が据え置かれたり、内容量調整で吸収されたりすれば、飲食店は「客が減る」のに「仕入れは下がらない」という最悪の組み合わせになります。

だから、私たちがチェックすべきは“減税の旗”ではなく設計です。 非課税のように現場の控除を殺す制度事故は論外。やるならゼロ税率(輸出と同じ還付金スキーム)の筋で、外食の扱いと価格転嫁の現実まで、必ずセットで議論しなさい。これが中小の現場の結論と考えます。

しかし、日曜討論などを見ていると飲食店・旅館の苦悩を理解せずに発言している自民党議員があまりに多いことに戦慄します。 現場を知らない政治家に制度をいじられることほど、恐ろしいことはありません。

◆ 結論は小手先ではなく「一律5%」へ

「2年間限定」や「食料品だけ」といった複雑な仕組みは、現場の混乱とコスト増を招くだけです。 ※そもそも公平・中立・簡素は税制の基本です。複雑怪奇極まりないですね。

私たちに必要なのは、シンプルな「永続的な一律5%(あるいは3%)への減税」です。 海外の経済アナリストも「日本には減税の余地がある」と指摘しています。

「財源がない」「ポピュリズムだ」と反対しているのは、財務省と、その顔色をうかがう一部の学者・メディアだけです。

選挙は、私たちの生活と経営を守るための戦いです。 「聞こえの良い減税案」の中身が、本当に現場を救う設計(0%課税)になっているのか、それとも現場を殺す設計(非課税)なのか。 目を皿のようにしてチェックしていきましょう。

今週も、数字に強く、心は熱く。 賢い有権者として、そして強かな経営者として、共に進んでまいりましょう!

それでは、次回の配信もお楽しみに! 今週もどうぞよろしくお願いいたします。

"勘"頭言 / Prefatory Note【“勘”頭言】経営者の「真の仕事」とは何か

皆様、こんにちは。 ハンズバリュー株式会社の変革者・作家、島田慶資です。

先日、福島県中小企業家同友会が主催する「経営指針を創る会」の最終発表会に参加して参りました。 6ヶ月にわたり、自社の存在意義や未来を徹底的に問い直してきた受講生の皆様が、その成果を発表される場です。一人ひとりの言葉の重みに、島田自身も胸を打たれました。

今回は、その発表会の場で受講生の皆様へ贈らせていただいた「エール」を、皆様とも共有させていただきたいと思います。

なぜなら、このエールは受講生だけでなく、日々現場で奮闘されているすべての経営者に届けたい言葉だからです。

「現場を離れる申し訳なさ」を感じている社長へ

ある受講生の方が、発表の中でこんなコメントをされました。

「経営指針書と向き合う時間を作るため、これまでプレイングマネージャーとして自分がやっていた仕事をすべて従業員にお願いしてしまいました。現場を任せきりにしてしまったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいです……」

従業員を思いやり、現場への責任を感じている。それは経営者として、とても大切な感性です。 しかし、あえて真っ向から「それは違います」とお伝えしました。

なぜならば、経営者が最も時間を投入すべき仕事は、日々の実務ではなく「経営指針書の作成と、そのブラッシュアップ」に他ならないからです。

「緊急ではないが重要な仕事」に向き合う勇気

もちろん、日常業務が大切であることは重々承知しています。お客様への対応、現場のトラブル処理、資金繰りの確認。どれも「今すぐやらなければならない」仕事ばかりです。

しかし、経営者がその「緊急だが、本質的ではない仕事」にばかり振り回されていては、いつまで経っても会社の状況は変わりません。

  • もっと従業員にお給料を払ってあげたい。
  • もっと有給休暇を取りやすい環境にしたい。
  • もっと地域社会に貢献できる会社にしたい。

そう願うのであれば、まずは経営者自身が「今日の仕事」から手を離し、「明日の会社」を設計する時間を確保しなければなりません。

日常業務をこなしている方が、実はずっと楽です。 なぜなら、それは慣れ親しんだ習慣だからです。やるべきことが明確で、手を動かしている限り「仕事をしている実感」が得られる。痛みを伴わない。

一方で、経営指針書と向き合うことは、自分自身の弱さや会社の課題を直視することに他なりません。

答えのない問いに向き合い続ける苦しさがあります。だからこそ、多くの経営者が無意識のうちに避けてしまう。

しかし、忙しさに追われるだけの毎日の中で、果たして「社長の仕事」を全うしていると言えるでしょうか。

自分が変わり、会社が変わる

経営指針書があれば魔法のように会社が変わるわけではありません。

指針書を作る過程で、経営者自身が凄まじい負荷を引き受けます。 自社の存在意義を根本から問い直す苦しさ。数字と正面から向き合う痛み。掲げた理念と目の前の現実とのギャップに打ちのめされる経験。

その一つひとつが、経営者自身を変えていきます。

「自分が変わるから、結果として会社が変わる」。この順序こそが本質ではないでしょうか。

従業員さんやそのご家族、お取引先様、そして地域の方々。 関わるすべての人を幸せにするために、社長はあえて「苦しい道」である経営指針の策定に向き合わなければならない。現場を離れて指針書に取り組んだその時間は、決して「申し訳ないこと」ではなく、社長にしかできない、最も尊い仕事だと考えます。

ご縁への感謝と、学びの継続

今回改めて、同友会の先人たちが築き上げてきた「経営指針を創る会」という場の偉大さを痛感しました。

世の中には他にも学びの場はあるかもしれません。 しかし、私はこの「同友会」という場所で得た気づき、そして奇跡的なご縁があったからこそ、今の自分があると確信しています。

せっかく経営者というお役をいただいたのです。 そして、この学びの場に立たせていただいているのです。 ならば、必ずや「結果」を残し、関わる人々を幸せにしたい。

その決意を新たに、私自身もこれからも学び続け、実践し続けてまいります。

今週もよろしくお願いします。

実店舗に効く話 / Stories of Success in the Physical Store.【実店舗に効く話】【最強寒波に負けない】「LINEだけ」では届かない?アナログな「あの紙」がリピーターを呼ぶ理由。

最強寒波到来!皆様、暖かくしてお過ごしでしょうか? ハンズバリュー株式会社の津名久ハナコです。

IT技術の進歩は素晴らしいですね。チャット、Zoom、メール、電話… お客様のご支援を止めないための手段がたくさんあるのは本当にありがたいことです。 でも、やっぱり私は「お客様と直接お会いして、目を見てお話しする」のが一番好きです!(美味しいお茶やお菓子が出れば、なおさらです!)

さて、そんな私が先日、雪深い山形県の山間部へ行ってまいりました。 新規創業された「ミツバカフェ」の佐々木オーナーにお会いするためです。

最強寒波が猛威を振るう中、ミツバカフェ様へ。 「ハナコちゃん、こんな大雪の中、来てくれてありがとう!」 と佐々木オーナー。

「いえいえ!ミツバカフェ様のホットケーキが大好きですから! 面談にかこつけて、勝瀬先輩に出張許可をもらってきました(笑)」

まずはホットココアとホットケーキを注文。 キッチンから漂う甘くて香ばしい香り…うーん、たまりません!

大雪でお客様が減った…SNSだけでは限界?

至福のひとときを過ごしていると、オーナーからご相談が。 「この大雪でお客様が減ってしまって…。LINE公式アカウントやInstagramも頑張っているんだけど、いまいち手応えがないの」

【現状整理】

  • Instagram:不特定多数への発信(新規向け)
  • LINE公式:リピーター向け。スタンプカードや限定メニュー配信

方向性は決して間違っていません。素晴らしい努力です!

しかし、LINE公式アカウントには「配信頻度の壁」があります。 毎日送るとブロックされてしまうため、適切頻度は「隔週(2週間に1回)」程度。 これでは、「今すぐ来てほしい」「大雪で客足が遠のいている」という緊急時には機能しづらいのです。

「もったいない」心理を突く!次回使える割引チケット

そこで私が提案したのが、アナログな「次回使える割引チケット」作戦です。 これは当社のお客様でも連続ヒットを飛ばしている、再現性の高い手法です。

お会計の際、レシートと一緒に「期限付きの割引券」を手渡します。 するとお客様は「期限内に使わないと損だ(もったいない)」という心理が働き、再来店のきっかけになります。

ポイントは「何を」「いくら」引くか?

「でも、何をどのくらい割引すればいいの?」と悩むオーナー。 答えは決まっています。

★絶対ルール:強力なサイドメニュー(トッピング)を半額にする!

主力商品(ホットケーキやコーヒー)を安売りしてはいけません。お店の価値が下がります。 狙うのは「あったら嬉しいサイドメニュー」です。

【ミツバカフェ様の場合】
  • 主力:こだわりのコーヒー、ホットケーキ(定価で提供)
  • 割引対象:トッピングセット(アイス・あずき・フルーツ盛り合わせ)
    通常 500円 ⇒ チケット利用で 250円(半額!)
【この作戦のミソ】

たとえトッピングを半額(250円)にしても、原価割れさえしなければOKです。 なぜなら、お客様はお店に来て、定価のコーヒーやホットケーキを注文してくれるから。 「トッピングでの利益」は減りますが、「お客様が来てくれること」自体の価値が、大雪の日は特に高いのです。

デジタルとアナログの合わせ技を

LINEは「思い出してもらう」ツール。 紙のチケットは「財布の中で『行かなきゃ』と思わせる」ツール。

この2つを組み合わせることで、リピーター獲得の仕組みはより強固になります。 (ちなみに、小さなカフェなら年間延べ3,000人のリピーターがいれば、経営は十分に安定します!)

「なるほど!250円なら原価は回収できるし、お客様もお得感があるわね」 佐々木オーナーも納得の表情。

外は吹雪いていましたが、店内は甘い香りと希望で温かい空気に包まれました。 どんなにITが進んでも、最後に人の心を動かすのは、こういう「ちょっとしたお得感」や「アナログな温かみ」なのかもしれません。

皆様のお店でも「最強のサイドメニュー割引券」試してみませんか? 作り方やデザインに迷ったら、ぜひハンズバリューへご相談ください!(雪道でも駆けつけます!)

ぜひご参考ください。

偏集考記 / Editorial Post【偏集考記】その指針に「魂」は宿っているか?
~AI時代の経営指針と、言葉の重み~

皆様、こんにちは。

ハンズバリュー株式会社の島田です。

先週金曜日、福島県中小企業家同友会にて「経営指針を創る会」の最終発表会が開催されました。総勢17名の経営者と後継者の皆様が、半年間にわたって自分と自社に真正面から向き合い続けた、その集大成を披露する場です。

17の人生、17のドラマ

会場は、言葉では言い尽くせないほどの熱気とドラマに包まれていました。

ある経営者は、10年後のビジョンを小さなお嬢様に絵で描いてもらい、親子で会社の夢を語り合ったエピソードを披露されました。また、自分と向き合う苦しさに一度は挫折しかけながらも、仲間の励ましで再び奮い立った方。パソコンが苦手で初めて奥様と一緒に指針書を創り照れくさそうに、しかし真っ直ぐに自分の夢を伝えた方……。

発表者の皆様の清々しい表情を見て、私は改めて確信しました。

経営指針書という「紙」が会社を変えるのではありません。 指針書を創り上げるプロセスを通して、自分と自社が「変わっていく」こと。 その泥臭くも尊い時間こそが、この会の真価です。

生成AIという、新たな「影」

一方で、私は今回の発表会を通じて、全国的な課題となるであろう「ある懸念」を抱きました。 それは、生成AIの急速な発展がもたらす影響です。

数値計画の検算や、戦略の抜け漏れを防ぐための「壁打ち」としてAIを活用することは有効な道具の使い方でしょう。 しかし、AIに「使われてしまっている」ケースが散見されたのです。

例えば、AIが生成した画像をそのままビジョンに使ってしまう。

そこに描かれた風景に「富士山が二つ」あったり、文字が日本語でなかったりすれば、見る側は「この指針書は、借り物の言葉で書かれているのではないか」という疑念を抱きます。 結果として、せっかくの熱い発表が、素直に心に届かなくなってしまうのです。

言葉の「暴力」と「無神経さ」

より深刻なのは、AIが生成した「冷たいロジック」をそのまま掲載してしまうことです。

AIは効率性を重視するあまり「高齢化」や「技術の属人化」を短絡的に「課題」として出力します。 しかし、それをそのまま社長の言葉として発表してしまったら、従業員さんはどう思うでしょうか。

「我々ベテランは、会社の足を引っ張っているのか?」 「お客様一人ひとりに向き合ってきたこの技術は、単なる効率の悪い『属人化』なのか?」

そこには、これまで会社を支えてきた人々への敬意も、歴史への配慮もありません。 AIには「感情」も「文脈」も、人を動かすための「リーダーシップ」も存在しないのです。

AIは道具、魂は人間

経営指針書は、社長の魂の表現です。

AIを活用することは構いませんが、最後にその言葉に命を吹き込み、自分の胸に手を当てて「これは私の本心か?」と問いかけることができるのは、人間にしかできません。

AIはあくまで便利な道具です。

しかし、人を動かし、未来を切り拓くのはどこまでも「人間の技量」であり、熱い想いなのです。 今回の発表会は、テクノロジーが進歩すればするほど、私たちリーダーの「人間性」が問われる時代になったのだということを、私に強く教えてくれました。

今週もどうぞよろしくお願いします。

良い学びを。

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