【2024/02/25 更新】大幅リライトしました
こんにちは!ハンズバリュー株式会社の経営コンサルタント、津名久ハナコです。
最近、地元の企業から悩みを相談されることが増えました。
新型コロナウィルスの影響で、多くの企業が資金繰りに苦労しているのです。
私の先輩である勝頼ヒデコさんからも、しばしば厳しい現状の話を聞きます。
しかし、彼女はいつも言います。
「大変な時こそ、互いに協力し合って乗り越えるんだ」と。
私も何かできることはないかと考えた末、このブログを書くことにしました。
企業が融資を受けるためのポイントや、金融機関とのうまい交渉のコツについて、分かりやすくお伝えできればと思います。
この記事が、少しでも多くの企業の方々に希望の光となり、一歩前に踏み出す勇気を与えられたら嬉しいです。
寒い冬を乗り越え、共に春を迎えましょう。それでは、本日のお話を始めますね。
新型コロナウィルスの影響と企業の融資状況
新型コロナウィルス感染症が世界を席巻して以来、私たちの生活やビジネス環境は一変しました。
多くの企業様が直面している資金繰りの問題は深刻で、その中でも2020年に行われたコロナ融資の枯渇が顕著です。
『コロナ禍での経済的影響は、ただの一時的な問題ではありません。』
多くの企業が感じているこの危機感は、ただの過剰反応ではなく、現実のものです。
2020年に多くの企業が頼りにしたコロナ融資は、一時的な救済策であったため、その資金が尽き始めると、多くの企業が再び資金繰りの壁に直面しています。
この結果、残念ながら「息切れ倒産」という新たな現象も出てきています。
これは、一時的に融資で息を吹き返した企業が、持続的な経済活動が困難になり、最終的には倒産に至るケースを指します。
このような状況の中で、企業が融資を求める際には、ただ単に資金を求めるのではなく、その背後にある経営状況や未来へのビジョンをしっかりと金融機関に伝えることが重要です。
金融機関もまた、単に資金を提供するだけではなく、企業の持続可能な成長をサポートするパートナーとしての役割を果たす必要があります。
融資の申込み前に考えるべき3つのポイント
ヒデコ先輩も「今の状況はただでさえ厳しいのに…お客様が融資を受けるのも一苦労だよ」とため息交じりに話していました。
ヒデコ先輩の言葉は、この厳しい状況を生き抜くために私たちがどれほどの努力をしなければならないかを改めて教えてくれます。
このような厳しい状況の中で企業が生き残るためには、賢く資金を確保することが不可欠です。
しかし、ただ闇雲に融資を求めるのではなく、しっかりとした準備と戦略が必要です。
具体的には、融資の申し込み前に考えるべき重要な3つのポイントがあります。
それは、資金使途、返済原資、そして返済能力です。
資金使途に関しては、資金の用途を明確にし、それが経常的な運転資金、一時的な運転資金、長期化する運転資金、あるいは設備資金のいずれに該当するのかを理解することが重要です。
※当然ながら、返済は絶対であるため赤字補てんなどの後ろ向きな理由は融資の難易度が高くなる
返済原資については、返済を前提とした資金計画が必要であり、「売上が増えて返済ができます」といった曖昧な計画ではなく、具体的な返済策が求められます。
最後に、返済能力を評価する際には、事業性評価だけでなく、減価償却と税引き後利益を合わせた金額が返済原資としてどの程度あるのかを検討する必要があります。
※返済原資で債務の返済を10年で達成できないならば、「貸しすぎ」の判断が下る事が多い
これらの3点をしっかりと考慮し、準備を整えることで、金融機関との交渉に臨む際の成功率を高めることができるでしょう。
経済が不安定な今だからこそ、企業はより一層の努力と工夫でこの難局を乗り越えていく必要があります。
金融機関との交渉の現状と企業の対策
金融機関との交渉は、新型コロナウィルス感染症の拡大以降、以前にも増して難しくなっています。
継続的な赤字に苦しんでいる企業に対しては、金融機関も融資の判断が慎重になっています。
このような状況の中で企業が取りうる対策について考えてみましょう。
まず、企業は自身の財務状況を正確に把握し、金融機関に対して透明性の高い情報提供を心がける必要があります。
月次のキャッシュフローの詳細や現預金の状況を含めることが重要です。
金融機関はリスクを嫌うため、企業が自らの財務状況を正確に把握し、しっかりと管理していることを示すことができれば、融資の可能性が高まります。
次に、企業は融資を申し込む前に、自らの事業計画を見直し、収益性の向上やコスト削減の取り組みを明確にすることが求められます。
たとえば、非効率な事業部門の再編や、不要な資産の売却などを通じて、経営の健全化を図ることができれば、金融機関との交渉においても有利に働くことでしょう。
また、融資を受ける目的を明確にし、その融資が企業の収益性向上にどのように寄与するのかを具体的に説明することも重要です。
資金の使途が明確で、それが企業の成長に直結する場合、金融機関も融資に前向きになる可能性があります。
しかし、残念ながら「雨が降っている時には、傘を差し伸べることは難しい」という現実もあります。
つまり、企業が資金繰りに困窮している時ほど金融機関からの融資を受けることは難しくなります。
そのため、企業は危機管理として、常に財務の健全性を維持し、予期せぬ状況にも柔軟に対応できる体制を整えておくことが重要です。
金融機関との交渉にあたっては、事前に十分な準備を行い、可能であれば複数の金融機関と交渉を行うことで、より良い条件での融資を実現することができるかもしれません。
企業の未来を守るために、今こそ賢い資金調達と堅実な経営戦略が求められています。
まとめ
当ブログ記事を通じて伝えたかったのは、現在の厳しい経済状況と金融機関との交渉の難しさにもかかわらず、適切な準備と戦略によって企業が融資を得る可能性を高めることができるという希望です。
新型コロナウィルスの影響で多くの企業が資金繰りに苦しんでいる中、融資の申込み前に考えるべき3つの重要なポイント(資金使途、返済原資、返済能力)を理解し、これらを踏まえた上で金融機関との交渉に臨むことで、より良い結果を得られる可能性があります。
また、企業が取るべき対策として、財務状況の透明性の確保、事業計画の見直し、収益性の向上やコスト削減の取り組み、そして融資の目的とその企業成長への寄与を明確にすることなどを挙げました。
この取り組みは、金融機関からの融資を得るためだけでなく、企業の持続可能な成長と発展にも寄与します。
現状が厳しいからこそ、企業が未来に向けて前進し続けるための努力と工夫が重要であるというメッセージを伝えたいと思います。
難しい時期を乗り越え、新たな成長を遂げるための一歩として、この記事が事業者様にとって有益な情報となり、希望と勇気を与えることができれば幸いです。
未来はまだ開かれており、私たちの手でより良い方向に導くことができます。
本日も良い学びを。
ハンズバリュー株式会社の津名久ハナコでした。