山形県と福島県の認定支援機関及び山形県のM&A認定機関の人を活かす経営のハンズバリュー株式会社の新人経営コンサルタント、津名久はなこです。
メールマガジン【週刊島田慶資】の内容を公開します!
チェックしてみてください!さっくり読めるオススメの過去ブログです。
❶【お客様に刺さるデザイン】弱みは、強み!?
https://tsunagu-hp.jp/archives/8501
❷【アイディアの発想法】お客様は何を考えているのか?
https://tsunagu-hp.jp/archives/8481
いつもお世話になっております。 ハンズバリュー株式会社の島田です。
メールマガジンの感想、お待ちしております! 「読んでるよ」と言っていただければ励みになります(^_^)
メルマガタイトルの「お客様の声の受け止め方?単に”聞く”だけは大間違い!」については、実店舗に効く話をご参考ください。
【島田の”勘”頭言】
■新型コロナウイルスの影響と金融機関への対応
多くの中小企業が新型コロナウイルス感染症の影響を受けています。 その中で、金融機関への返済に頭を抱える経営者が増えています。 この現実は、コロナ禍という国難が直接的な原因であり、中小企業経営者の責任ではないことは明白です。 本来は大胆な救済策があってもいいはずですが、現状政治からはそのような話が上がってきていません。
そんな厳しい状況下で、返済のプレッシャーに晒されるのは、さらに経営を難しくしてしまいます。
だからこそ、金融機関との適切なコミュニケーションが必要です。 まずは、現状の経営状況や返済の困難さをしっかりと伝え、理解を求めることが大切です。
■返済問題とその背後にある決算の実態
返済に関して困難な状況に直面している事業者の中には、2つの主なケースが考えられます。
❶黒字決算だが、現金不足
このケースでは、事業は利益を上げているものの、現金が不足しており、返済が難しい状態にある。 上記の場合、金融機関もその背景や理由を理解し、合理的な範囲での支援やアドバイスを検討する可能性が高いです。
❷赤字決算での資金繰りの困難
こちらはより厳しい状況と言えます。 事業が赤字を出しており、さらに資金繰りに困難が生じている場合、返済のプレッシャーが増大します。 当ケースでは、赤字の背後にある原因や背景をしっかりと理解し、それを金融機関に伝えることが重要になってきます。
■赤字決算とその背後にある原因
会社が赤字になる場合、それにはいくつかの背後にある原因や背景が考えられます。具体的には以下の3つのパターンが考えられます。
❶恒常的な赤字
この赤字は、業界環境などの要因により、継続的に生じるものです。 例えば、市場が縮小している、競合との価格競争が激化している、消費者の購買行動が変化しているなど、長期的な構造的な変化が背後にある場合が多いです。 ⇒根本的に事業を再構築することでしか立ち直ることは不可能です。
❷一過性の赤字
この赤字は、一時的な要因、例えば役員退職金や設備の除去損などの非経常的な要因によるものです。 ⇒新型コロナウイルス感染症拡大の影響は一過性の赤字にカテゴリに含まれます。ここを理解してもらいたい!
❸意図的な赤字
これは、経営者が意図的に表面上の数字を操作して生じる赤字です。 例としては、役員報酬を過度に高額に設定して表面上の利益を圧縮する方法がよく知られています。 ⇒万が一、削減可能な余地があるならば、真っ先に削減してください。
■銀行員の視点と事業者の課題
金融機関は赤字決算を見ると、新規または追加の融資に慎重になりがちです。 しかし、この慎重な姿勢は、我々事業者の背後にある実情や現在の状況を十分に把握していないことが原因であることが多いです。
特に新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、多くの事業者が一時的な赤字決算を経験している。 このような状況下で、赤字は一過性のものであり、今後の経営回復が期待できることを明確に伝える必要があります。
逆に、それを伝えなければ、金融機関は否定的な意見を持ち続けるでしょう。
金融機関との良好な関係を築く鍵は、積極的な情報開示と誠意の示し方(ページ数や数字の正確性)にあります。 具体的な事業計画や経営改善計画を示すことで、企業の将来のビジョンや強み、市場のトレンドなどを正確に伝えることができるはずです。
そして金融機関と我々事業者とのギャップを埋め、信頼関係を築くことができることでしょう。
この情報が皆様の参考になれば幸いです。
実店舗に効く話
【お客様の悩み】 「島田さん、商品が売れません!」
【解決策】
■一般的な経営の勉強会で教えられる内容
各種の集客勉強会では、以下のような内容がよく教えられます。
A) 高品質な商品は高くても売れる
B) 商品の多様化
C) 広告や宣伝を増やす
D) 個人のアイディアや強みを活かす
E) 大手企業との違いを強調する
F) 他社の成功事例から学ぶ
しかし、これらの方法は一時的な効果しかもたらさず、結果として売上が上がらないことが多いです。
■本当に重要なことは…
経営には多くの理論や手法があります。 しかし、その中で本当に重要なのは「お客様の要求を満たす」という基本的な視点です。
どんなに優れた手法や成功事例があったとしても、お客様の視点を忘れてしまうと、必ず業績は悪化します。
成功する経営とは、目の前のお客様のニーズをしっかりと捉え、それを満たすことを最優先しましょう。
でも…どうやって?
■”お客様の声”をしっかりと受け止める
「お客様の要求を満たすために、お客様の声を聞く!」こちらもセミナーでよく伺う内容です。 お客様の声は、ビジネスにおいての貴重な情報ですが、その声をどのように活用すれば良いかは一筋縄ではいきません。
❶30年前のマクドナルドの大失敗
1990年代、マクドナルドはアンケートを実施し、多くの人々が「野菜たっぷりのハンバーガー」を求めていることを発見しました。 アンケートを基に、ベジタブルバーガーの販売を開始しましたが…思ったような売上には結びつきませんでした。
❷現代のセブンイレブンの成功
セブンイレブンは、さまざまなコストの上昇を背景に、お弁当や惣菜の内容量を見直し、値上げしました。 一部のネット界隈では、「底上げ弁当、詐欺弁当」といって批判もありましたが、多くの人々はこの変更を受け入れています。 これは、セブンイレブンがお客様の「美味しいものを手軽に楽しむ」という基本的な要望をしっかりと捉えていたからだと言えます。
■お客様の声を真摯に受け止める方法
マクドナルドの失敗とセブンイレブンの成功の違いを考えてみると、お客様の声を単に聞くだけではない、より深いレベルでの理解が求められていることが分かります。
そして、それは特に中小企業にとって重要な学びです。
中小企業は大手企業とは違い、限られたリソースしかありません。 この制約があるからこそ、一つひとつのお客様の声を大切に、その背後にある真のニーズを探る必要があります。
では、どのようにしてその真のニーズを探るのでしょうか。
お客様との真の関係構築のために…
❶経営者や幹部が自ら実際の現場に足を運び、直接お客様とのコミュニケーションを増やすこと
❷お客様が商品やサービスを実際にどのように使用しているのか、その様子を積極的に観察すること
❸お客様からの意見や要望の背後に隠れている深い理由や動機を知るためには、徹底的に質問を繰り返し、お客様の心の中を深く探ること
…が重要となるでしょう。
お客様の声を単に受け取るだけでなく、その声の背後にある真の要求やニーズを理解し、それに応える商品やサービスを提供することが不可欠ですね。
参考にしていただけると幸いです。
“偏”集考記
■新卒採用の厳しい現状
先日、山形大学の合同会社説明会(山形県中小企業家同友会 共同求人委員会主催)に参加しました。 結果、学生の参加数が全体で6名と、これまでの説明会と比べて大幅に減少していることに驚きました。 コロナ禍の直下では、山形大学の合同説明会には20名を越す参加者がいたことを考えると、中小企業に対する学生の関心が低下しているのかもしれません。
このような現状を踏まえ、企業側も採用戦略を根本的に考え直す必要があるかもしれません。 ※島田は新卒採用のルールが変わったと変化の大きさに驚いています
■中小企業の採用課題
一方で、日本の新卒採用の状況は厳しさを増しています。 特に、中小企業は給料の賃上げや、働き方改革、そして人手不足問題に関する3つの大きな課題に直面しています。 これらの問題は複雑で、どれから手をつけて良いのか、迷ってしまう企業も少なくありません。
■対策の提案
- 短期的な対策: 求人票のスペックを磨く 初手で、会社の売り上げや利益を増やして初任給やボーナス支給額を増やしましょう。 学生が就職先を選ぶとき、社会経験の無さから求人票のスペック(給料や待遇)を重視しています。 短期的には、良い条件を提示することで、多くの学生に注目してもらうことができるでしょう。
- 長期的な対策: 良い職場環境を作る ただ、初任給や待遇が良いだけでは、新しい社員がすぐに辞めてしまうことも考えられます。 だからこそ、新入社員が安心して学べる環境や、安全に働ける場所を整えることが大切です。 どうしても既存の延長線上での事業モデルでは限界があることでしょう。 そのため事業モデルの再構築することがもとめられます。
- 収益を上げる方法: 事業モデルの再構築 事業モデルの再構築を成功させるための鍵は、「価格を自分たちで決められる」ことです。 具体的には、①自社の直案件であること、②紹介営業が中心であること、③単価を下げないこと、④納期の余裕があること、⑤お客様の悩みから相談に乗る、⑥決裁者を抑えることが重要になるかと思います。
多くの人は、自分たちの働く場所や環境に満足していて、変化に気づきにくいものです。 でも、世の中は日々変わっています。 だから、自分たちのビジネスや環境を定期的に見直すことが大切です。 変化に気づかないと、困難な状況に追い込まれることもあるでしょう。
それでは、またお会いしましょう。 ハンズバリュー株式会社の島田慶資でした。