【週刊島田慶資 軽量版】共に歩む先に、光り輝く未来を - 同友会運動が照らす中小企業の道

皆様、こんにちは! ハンズバリュー株式会社の島田です。

メールマガジンの感想、お待ちしております! 「読んでるよ」と言っていただければ励みになります(^_^)

目次

独り言コーナー
−2024年を振り返ってみて−

❶週間島田慶資は、もともと2014年から紙面で提供していた「セールスライティング・ニュースレター」をメルマガにしました。 振り返ってみれば島田の表現活動も10年経過していると思えば感慨深いです。読者様に感謝しています。ありがとうございます。

❷今年、色んな事に挑戦しました。中小企業家同友会への向き合い方が根本的に変わったように思います。 「教えてもらう」などの受け身の姿勢ではなく、自分自身で「学ぼう、挑戦しよう」という強い意欲や姿勢があれば、得られる気づきがあると確認出来ました。 不離一対シートの執筆から体験報告を2回、自分自身が何故に故郷を離れて遠い地で創業したのかを振り返ることが出来ました。感謝です。

❸従業員さんとの絆を深めることができた、実りある一年だったように思います。 特に印象に残っているのは、東京で開催された展示会に「みんなで勉強しなければ意味がない」と意気投合し、共に参加したこと。 全員で学び、課題を発見し、解決策を共に考える。そうした学びと気づきを重ねることで、当社の「みんなの会社」という意識を一層強め、一体感を育むことができたと感じています。

❹外部の力をお借りできるようになったことも大きな成果でした。 専門的な知見を持つ制作パートナーさんとの出会いで可能性が広がりました。色んな事を教えていただけているので感謝しています。

❺坊やのために「おやつ袋」制度を導入しました。お迎えの時に、袋に詰めたビスコなどのお菓子を選べる制度です🍘 お迎え時に「ママが良かった」と泣いていましたが、帰りの車でおやつを食べる楽しみができたことで、泣かずに帰れるようになりました。 僕がお迎えの日は、お気に入りのおやつを食べて上機嫌で帰路についています。

島田の気になるニュース

❶国民民主党の減税策は、我々の暮らしに直結する政策であったため期待していましたが残念でした。継続して取り組んでほしいです。 
森永卓郎氏 年収の壁引き上げ、現状の123万円に「維新が最後になって裏切ったというのが大きい」

❷昨年は、ジャニーズや自民党、歌舞伎、トヨタやダイハツなどのスキャンダルが年末に報道されたことを覚えています。 本年は絶対的な信頼をおいていた存在も揺らぎました。新しい日本に生まれ変わる予兆だと信じたいです。 
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❸優勝するコンビは世相を反映していると思いませんか?時代が求めているように感じます。 松本人志はお笑いの天才でした。天才がいなくなったからこそ、次のスターが登場するのではないかと考えます。 
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❹少子化の解決策の一つでしょう。経済的な不安がない、未来があると思えば家族をつくるでしょう。政府と財務省の罪悪を感じます。 
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❺スポットワークを導入するなら当然想定するべきリスクでしょう。そもそも何故に採用が上手くいっていないのか根本を考えていません。 “あり方”を考えずに“やり方”を工夫するのは愚かと言わざるを得ません。もともと勤務していた方にも迷惑千万ですね。
【悲報】ヤマト運輸、大量リストラの穴を埋めるためスキマバイトを導入 → 集積所でiPhone窃盗が頻発

【今週の経済入門】マーケティング強化月間「現在志向バイアス」

皆様こんにちは、ハンズバリュー株式会社の秘書・勝頼ヒデコです。 いつもメルマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。

勝頼ヒデコ

先日、後輩のハナコと家電量販店に行ったとき、彼女が最新のスマートフォンを指さして「これ欲しい!でも高いなあ…」と悩んでいました。 すると店員さんが「今なら、分割手数料無料キャンペーン中ですよ!」とすかさず一言。その瞬間、ハナコの目の色が変わったのは言うまでもありません。もちろん、私も「それはお得ね!」と後押ししちゃいました😉

さて、こうした日常の何気ない一コマにも、私たちの心理に潜む不思議な現象が顔を出します。 今日取り上げる『現在志向バイアス』は、経済学や心理学で知られる現象ですが、実は私たちの買い物や意思決定に大きく影響を与えています。この仕組みを理解すると、普段の消費行動が少し違って見えてくるかもしれません🧐 それでは、さっそく現在志向バイアスを解説していきましょう!

本日のテーマ『現在志向バイアスとは?』

『現在志向バイアス』とは、将来得られる大きな利益よりも、たとえ小さくてもすぐに得られる目先の利益を優先してしまう傾向のこと。人間は、未来の出来事よりも、現在の出来事に対して、より強い感情を抱きやすい生き物です。そのため、将来の大きな報酬よりも、今すぐ手に入る小さな報酬に魅力を感じてしまうのです。言われてみれば、ダイエット中でも目の前のケーキに手が伸びてしまうのも、このバイアスのせいかもしれませんね😂

現在志向バイアスの身近な例

『ポイントキャンペーンの場合』

休日、ハナコと仙台でショッピングをしていると、「本日限定!ポイント10倍キャンペーン」という広告が目に飛び込んできました。ハナコは「今買えば、ポイントがたくさんもらえる!」と大喜び。将来使う予定のない商品まで、カートに入れていました。
この「今だけ」という言葉は、ハナコの「今すぐ得したい!」という気持ちを刺激し、購買意欲を高めているのです。将来まとめてポイントを使う方が得する可能性もあるのに、目先のポイントに目がくらんでしまう典型的な例ですね。

『支払い方法の場合』

冒頭のハナコのスマートフォンの例に戻りましょう。一括で購入するのは躊躇していたハナコでしたが、「分割手数料無料」という言葉に心が動きました。これは、将来的に支払う総額は同じか、場合によっては多少増えるにもかかわらず、「今すぐの支払い負担を減らせる」というメリットが、彼女の意思決定に強く作用したからです。これは、リボ払いや後払いサービスにも共通する心理です。

現在志向バイアスと日常生活

現在志向バイアスは、マーケティング戦略や価格設定、そして販売促進策など、多岐にわたる現場で活用できる心理的経済現象です。例えば、「今だけ」「本日限り」「先着〇名様」といった限定感を演出する言葉は、顧客の「今すぐ手に入れたい」という心理をくすぐり、購買意欲を高める強力なトリガーとなります。

現在志向バイアスを理解することは、事業者様が顧客の購買意欲を効果的に高めるための重要な手段です。たとえば、即時利用可能なクーポンやポイントを付与することで、顧客の「今すぐ得したい」という気持ちを満たし、購買を促進することが可能です。
また、分割払いや後払いサービスなどの支払い方法の選択肢を増やすことで、顧客の「今すぐの負担を減らしたい」というニーズに応え、高額商品の購入を後押しすることができます。

もちろん、お客様の過剰な消費を煽るような行為は慎むべきですが、ちょっとした工夫により、顧客は「今すぐの満足感」を得られ、結果的に購買行動につながることが期待できます✨

まとめ

『現在志向バイアス』は、ビジネスシーンで顧客心理を巧みに活用するために欠かせない概念です。 「今すぐ」得られる利益やメリットは、消費者の判断基準として大きな影響力を持ちます。現在志向バイアスを理解すればこそ、より戦略的なマーケティング施策を展開し、商品・サービスの魅力を効果的に伝え、そしてお客様満足度を高めることができると考えています。

ハナコと一緒に経験した「分割手数料無料」でのスマートフォン購入も、現在志向バイアスが消費行動に与える影響を示す良い例でした。 このような日常の些細な例から得られる示唆を生かし、今後のマーケティング戦略にも現在志向バイアスを取り入れてみてはいかがでしょうか。

年内最後のメルマガの執筆でした。来年も皆様のビジネスをより発展させるヒントをお届けします! 

次回の配信もお楽しみに! 今週もよろしくお願いいたします。

"勘"頭言 / Prefatory Note【“勘”頭言】共に歩む先に、光り輝く未来を - 同友会運動が照らす中小企業の道

皆様、こんにちは。 ハンズバリュー株式会社の変革者・作家、島田慶資です。

2024年も残すところあとわずかとなりました。本年も格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。今年最後のメルマガでは、先日参加した山形県中小企業家同友会「経営指針をつくる会」での感動的な出来事と、そこから得られた学びについてお伝えしたいと思います。

受講生と修了生の伴走が生み出した、感動の発表会

先日の「経営指針をつくる会」の発表会では、受講生の皆様が半年間にわたり磨き上げてきた経営指針を、それぞれの熱い想いと共に発表されました。自社が地域にとってどのような価値を提供していくのか、そして何のために経営しているのか。その根源的な問いと真摯に向き合い、考え抜かれた言葉の数々は、聞く者の心を強く揺さぶりました。

しかし、この感動は受講生一人ひとりの努力だけで生まれたものではありません。彼らの背後には、修了生である同友会会員の存在がありました。修了生は、受講生一人ひとりに寄り添い、時には共に悩み、幾度となく補講を重ね、長い時間をかけて”あり方”を問い続けてきました。その献身的な姿が垣間見えたからこそ、発表会はより一層感動的なものとなったと考えます。

同友会運動が体現する「地域と共に歩む中小企業」の姿

中小企業家同友会は、中小企業こそが地域のインフラであると考え、地域と共に歩む中小企業の育成を活動の大きな柱としています。自社だけが良ければいいのではなく、共に成長し、共に豊かになる。「経営指針をつくる会」は、まさにこの同友会運動の理念を体現する場であると強く感じました。今回の「経営指針をつくる会」を通して、その真髄を改めて体感することができました。 特に、山形県中小企業家同友会「経営指針を創る会」は、長年(今期で29期)にわたり継続されてきましたが、今期の修了生の関わりの深さは過去最高と言えるものでしょう。山形県中小企業家同友会の活動の成熟が進んでいる証左であり、数の拡大だけでなく、その内容も着実に向上していることを示しています。

経営理念 – 組織の存在意義を問い、未来への道を照らす羅針盤

では、なぜこれほどまでに「経営指針」が重要視されるのでしょうか。その核となるのが「経営理念」です。「経営理念」とは、単なるお題目やスローガンではありません。それは、組織の存在意義、つまり「我々は何のために存在するのか」という根本的な問いに対する答えであり、未来へ向かう道を照らす羅針盤なのです。

同友会も、そして企業も、年齢、性格、価値観など、あらゆる面で異なる「バラバラ」の個人の集合体です。本来であれば、こうした多様な人材が集まれば、方向性を見失い、組織としての一体感を保つことは困難です。しかし、明確な経営理念と10年ビジョン、すなわち「我々は何を大切にするのか」という共通の価値観そして「我々はどこへ向かうのか」という共通の目標があればこそ、多様な個が力を合わせ一つの目的に向かって進んでいくことができるのです。

経営理念が組織の根幹を成すものであるからこそ、経営者はそれを深く理解し、自らの言葉で語り、体現しなければなりません。それは、社員一人ひとりが日々の業務の中で道に迷った時、立ち返るべき原点となります。そして、困難に直面した時、共に乗り越えるための拠り所となるのです。経営理念の浸透なくして、組織の持続的な成長はあり得ないと言えるでしょう。

自分事として捉え、共に歩む

今回、「経営指針をつくる会・第29期」に関わらせていただいたことで、同友会活動への参画、そして自社の経営、これら全てを「自分事」として捉え、真摯に向き合うことの大切さを改めて痛感しました。共に学び、成長を目指す受講生の皆様、そして彼らを支える修了生の熱意、それらを肌で感じたからこそ、自らもその一員として、地域社会の発展に貢献したいという想いがより一層強くなりました。この姿勢、すなわちあらゆることを「自分事」として捉え、当事者意識を持って行動することこそが、経営者に求められる最も重要な資質であると確信しています。

私たちハンズバリュー株式会社も、地域にとって希望となる中小企業として、これからも皆様と共に歩み続けてまいります。2025年も、皆様にとって飛躍の年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

今週も、そして来年も、よろしくお願いいたします。

実店舗に効く話 / Stories of Success in the Physical Store.【実店舗に効く話】マーケティング強化月間「次に何を売るか?」を問い続け、熱狂的ファンを創造する

皆さん、こんにちは。 ハンズバリュー株式会社のコンサルタント、津名久ハナコです。

12月はマーケティング強化月間!ということで、今回も皆さまのビジネスに役立つマーケティングのヒントをお届けします。寒さが厳しくなってきましたが、熱いマーケティング魂で乗り越えていきましょう!最近は、焼き芋だけでなく、ほかほかの中華まんにもハマって胃袋も熱い今日この頃です🐦‍🔥

「次に何を売るか?」- マーケティングの核心に迫る問い

突然ですが、皆さんは「マーケティングで最も重要な質問は何か?」と聞かれたら、なんと答えますか?顧客理解、市場分析、ブランディング…様々な要素が思い浮かぶと思いますが、私が考える最も重要な質問は、ズバリ「次に何を売るか?」です。一見、シンプルすぎる質問に見えるかもしれません。しかし、この問いには、マーケティングの本質、特に中小企業が持続的に成長するための秘訣が凝縮されているのです。

中小企業こそ「次に何を売るか?」を常に意識すべき理由 – お客様は「買う」のではない、「買い続けたい」のだ

一般的に、新規顧客の開拓は、既存顧客を維持するのに比べ、10倍のコストがかかると言われています。潤沢な広告費を投下できる大企業ならまだしも、資本の限られた中小企業にとって、これは非常に大きな負担です。だからこそ、中小企業は、一度関係を築いたお客様に「買い続けてもらう」仕組み、つまりリピート購入を促し、熱狂的なファンになってもらうことが、成長戦略において何よりも重要です。

あのスティーブ・ジョブズも、iPhoneを設計する際に、単に「優れた製品」を作るのではなく、「人々が使い続けたくなる製品」を目指したと言われています。その結果、iPhoneは世界中で熱狂的なファンを生み出し、Appleを巨大企業へと押し上げたのです。

「次に何を売るか?」に答えるためのヒント – お客様の成長物語に寄り添う

では、どうすればお客様に「買い続けてもらう」つまり「次に何を売るか?」へのヒントを得られるのでしょうか? そのためには、お客様が商品・サービスを通じてどのように成長していくのか、その「物語」に寄り添うことが重要です。

例えば、ある温泉旅館が、初めてのお客様に「一泊二食付きの基本プラン」を販売したとしましょう。

初めて訪れたお客様は、その旅館の魅力や価値をまだ十分に理解できていないかもしれません。しかし、心のこもった接客、美味しい料理、素晴らしい温泉を体験することで、旅館のファンになっていく可能性があります。ここで大切なのは、「お客様が旅館のファンになっていく成長物語」を思い描き、その時々で「次に何を売るか?」を考えることです。

例えば、初めての宿泊で旅館を気に入ってくださったお客様には、次回は少しグレードアップしたお部屋や、季節の特別料理がついたプランを提案できるかもしれません。さらに、何度かリピートしてくださるお客様から、「今度は、両親の金婚式のお祝いをしたい」という相談を受けることもあるでしょう。その際は、特別な演出や、お祝いの会席料理、記念撮影など、金婚式のお祝いにふさわしい特別なプランを提案することで、お客様の期待を超える「感動体験」を演出できます。

お客様がその温泉旅館の価値を理解し、より積極的に活用することでより豊かな人生を歩んでいくという、一つの「成長物語」です。

そして、金婚式という大切な節目に、最高の体験を提供することができれば、「これからも人生の節目には、この旅館を利用したい」と思っていただけるでしょう。そのお客様には、退職のお祝いや、銀婚式といった、その後も続く「人生の節目」におけるプランを提案することができます。

つまり「次に何を売るか?」を問い続けることは、お客様の成長物語に寄り添い、共に未来を創造していくことと信じています

「次に何を売るか?」を問い続ける最大のメリット – お客様との絆を深め、共に未来を創る

「次に何を売るか?」を常に意識することで得られるメリットは複数ありますが、その中でも特に重要なのが「お客様ニーズの変化に迅速に対応し、より強固な関係を築ける」つまり「熱狂的なファンを創造できる」ということです。市場環境が目まぐるしく変化する現代において、顧客ニーズは昨日と今日で大きく変わることも珍しくありません。昨日まで売れていた商品が、今日は全く売れない…ということも起こりえます。

しかし、「次に何を売るか?」という問いを常に持ち、お客様の成長物語つまり「未来のニーズ」にアンテナを張り続けていれば、その変化をいち早く察知し、タイムリーな提案をすることが可能になります。

これは、単に「売上を上げる」という話ではありません。お客様の成長物語に寄り添い、一歩先を行く提案を続けることで、「この旅館は私たちの人生を本当によく理解してくれている」「いつも私たちの将来のことを考えて、最適な提案をしてくれる」という信頼を獲得できるのです。

この信頼関係こそが、一回限りのお客様を、何度も購入してくれるファンに変えるのです。

つまり、「次に何を売るか?」を問い続けることは、お客様との強固な信頼関係を築き、共に未来を創造していくことに繋がるのです。 まさに、これからの時代に求められる “共創型”のマーケティングと言えるでしょう。

まとめ

「次に何を売るか?」という問いは、マーケティング活動の羅針盤、特に中小企業にとっては生命線となるものです。常にこの質問を意識し、お客様の成長物語に寄り添いながら、未来のニーズを先読みし、熱狂的なファンを創造することで、持続的なビジネス成長を実現しましょう!

ハンズバリュー株式会社は、お客様の「次に何を売るか?」を一緒に考え、事業成長をサポートしてまいります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

ぜひ、皆様も「次に何を売るか?」を意識してみてください!そして、お客様との絆を深め、共に素晴らしい未来を創っていきましょう!ご参考ください。

偏集考記 / Editorial Post【偏集後記】営業依存から組織価値への転換がもたらす学び

ハンズバリュー株式会社の変革者・作家である島田慶資です。 (全ての記事に言えることですが…)本年最後の編集後記となります。思い入れが深い支援で締めくくりたいと思います。

さてさて“仕事のできる人”に仕事が集中する会社は多いことでしょう。「あの人だから任せられる」「この人でないとダメ」という状況です。 しかしながら、誰かに頼って営業している状況は危険。当然、“できる人”が退職してしまったら、お客様まで失ってしまいますし、新しい人が育ちにくくなります。結果として、会社全体として成長できなくなってしまいます。

どうすればいいのか?

それは、「人」ではなく「会社の仕組み」で価値を生み出すことが重要でしょう。「○○さんが良いから」ではなく、「この会社のやり方が良いから」「この会社のサービスが信頼できるから」というように、会社の看板(ブランド)で選んでもらえる状態を目指す必要があるでしょう。たとえば、あなたがスターバックスでコーヒーを買うとき、「誰が」淹れるかは気にしませんよね。スターバックスという会社の品質とサービスを信頼して買うはずです。このように、個人の能力に頼りすぎず、会社全体の仕組みとして価値を提供できれば、誰が担当しても同じ品質のサービスが提供できますね。新しい人も育てやすくなり、お客さんも安心して任せられるようになります。

会社のブランドで営業できれば良い循環を作り出すことができると思いませんか?でも、現実は中々そうはいかないですよね。 本稿では、会社のブランド作りに挑戦した事業者様との関わりの気づきを共有させていただきます。

背景と気づき

島田が関わったサービス業の組織は、長年にわたり「営業担当者の手腕」に依存していました。優れた営業マンが顧客を惹きつけ、売上を支える存在となり、彼が去れば顧客も離れる――そんな状況が繰り返されていたのです。これは営業力を強みとしてきた多くのサービス業に共通する苦悩かもしれません。人の魅力に頼るビジネスは一見すると華やかで強そうですが、その実、組織としての蓄積や安定的な成長にはつながりにくい脆弱さを抱えています。

問題の本質は、営業という個人技に依存してきた文化が、組織としての価値創造を阻んできたことでしょう。

組織内に「誰が顧客をつかむか」という結果ばかりが注目されると、社内に蓄積されるべき知識や仕組み、ノウハウが共有されず、属人的なやり方が放置されてしまいます。つまり、優秀な個人は輝いても、組織は光を内包できず、顧客が最終的に信頼しているのは「担当者」であって「会社」ではない状況が生まれてしまいます。

胸が痛い事業者様は多いはず…では?🧐

変革の着眼点

島田の支援した事業者様は「同じ課題・問題を繰り返したくない。明るい未来を見たい。」と挑戦することを決意されてました。

行き詰まりを打破するに、まず「自分たちは何を売っているのか」という根源的な問いを再定義する必要がありました。営業マン個人の魅力ではなく、企業そのものが提供する価値を明確化し、それを顧客に伝えていく仕組みを整えることで、人に頼らずとも選ばれる存在へと変わっていくことができます。

この転換は単純な営業手法の変更ではありません。当然、ロゴマークやキャッチコピーの変更でもありません。 美的変化ではなく本質的な変革です。商品設計、サービス体験、顧客情報の一元化、そしてブランドとしてのメッセージ発信――あらゆる側面を見直して、組織全体で顧客価値を創出する循環を作り上げていく取り組みです。営業担当者は顧客を抱え込むエースである前に、組織価値を顧客に届ける「ブランドの体現者」として振る舞うことが求められることに気づいていただきました。

ブランド価値の創造と共有

繰り返しになりますが、ブランドはロゴやスローガンだけを指すものではありません。その組織がどのような体験、発見、学びを顧客にもたらすのか。

さらに深く言えば、「この会社のサービスに触れることで顧客がどのように人生やビジネスを前進させることができるのか」という物語性がブランドの核となるでしょう。ブランド化が進めば、たとえ担当者が異なっても顧客は「この企業なら大丈夫だろう」という安心感を持ち続け、会社名そのものが信頼できる存在として記憶されます。

こうしたブランドの価値観や世界観を浸透させるためには、組織内での情報共有や標準化された業務プロセスが欠かせません。顧客データは社内で共有され、誰でも一定水準の提案ができる状態を目指します。ナレッジは属人化せず、システムやデジタルツールを使って全員に開かれた資産となります。

社内に蓄えられた知見や仕組みが、日々更新される顧客ニーズに応え、ブランドを練り上げていく原動力となりえることを組織的に学習できました。

本質的な学び

この変革を通じて私が最も深く感じた学びは、ビジネスモデルの転換が業務手順の改善や一部機能の刷新では終わらないということでした。

人依存からの脱却には、組織文化そのものの変革が必要です。営業力に頼るビジネスから、組織全体が顧客価値を生み出し続けるエコシステムへと進化するには、内外のステークホルダーを巻き込み、経営陣から現場までが同じ方向を向いて取り組む覚悟が求められます。その結果、人の力量に左右されない安定性と、ブランド価値による顧客の信頼獲得が実現します。これは持続的な成長の基盤であり、同時に、従業員一人ひとりが自身の業務を通じて組織全体の価値創造に貢献しているという実感を得ることにもつながります。

おわりに

どれほど多くの企業が営業力に頼り、優秀な社員の肩に成長を託してきたでしょうか。

しかし、社会が複雑化し、顧客ニーズが高度化するなかで、一人のヒーロー営業マンだけでは限界があります。組織全体が顧客のために何ができるのかを自問し、その答えを共有し続ける過程こそが、人依存からの脱却を可能にします。

この学びは、特定の業種や職種に限定されません。人間関係を重視するサービス業こそ、この変革のインパクトは大きく、人依存を脱し、組織価値という揺るぎない強さを手に入れることで、新たな可能性を切り拓いていくと信じています。

それでは、またお会いしましょう。 今日も一日、良い学びを。

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SDGSへの取り組み

ハンズバリュー、山形県の「赤ちゃんほっと♡ステーション」を応援!おむつとおしりふきを寄附 〜 最初の応援企業として 参加 〜

この度、ハンズバリュー株式会社(代表取締役:島田慶資、本社:山形県山形市)は、地域社会への貢献および子育て支援の一環として、山形県が創設した「赤ちゃんほっと♡ステーション」応援企業寄附制度に、最初の応援企業として 参加し、おむつとおしりふきを寄附させていただくこととなりました。

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お知らせ

【お知らせ】年末年始休業のお知らせ

年末年始休業日についてお知らせします。 誠に勝手ながら2024年12月30日(月)~2025年1月3日(金)を年末年始休業日とさせていただきます。 2025年1月6日(月)より、通常営業を開始いたしますが、案件が大変混み

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