山形県と福島県の認定支援機関及び山形県のM&A認定機関の人を活かす経営のハンズバリュー株式会社の新人経営コンサルタント、津名久はなこです。
メールマガジン【週刊島田慶資】の内容を公開します!
皆様、こんにちは!
ハンズバリュー株式会社の島田です。
メールマガジンの感想、お待ちしております!
「読んでるよ」と言っていただければ励みになります(^_^)
★補助金情報
山形県中小企業パワーアップ補助金(デジタル化支援事業)の第2次募集開始のご案内です。
【募集事業の概要】
県内の中小企業・小規模事業者が行う
デジタル化やDXの推進による
生産性向上や業務効率化に資する設備投資等の取組に対し、
補助金を交付するもの。
【申請書の受付期間】
令和6年7月1日(月)から令和6年7月 26 日(金)まで
【申込・問合せ先】
山形県中小企業パワーアップ補助金(デジタル化支援事業)事務局
〒990-8580 山形市城南町 1-1-1 霞城セントラル 13 階
(公財)やまがた産業支援機構内 TEL 023-616-5117
【独り言コーナー】
- 山形県の事業「DX推進セミナー」を令和6年7月19日(金)14:30~16:30で実施します。
興味のある方は、島田までお声がけください。チラシを提供いたします!! - 観光アドバイザー派遣事業がスタートしました!山形県内の観光事業者様は島田が経営相談いたします!
詳しくはこちら - 島田の象形文字を日本語に変えるべく、ボールペン字の練習帳を購入しました。
3日坊主にならないよう、継続します! - 来週は、社員みんなで東京で勉強してきます。
また、中小企業家同友会の定時総会も!2日にわたってグループ討論があるなんて贅沢。頭が沸騰するほど学んできます! - コジマ電機のワゴンセールで、廃盤のトミカ「ロータリー除雪車」を発見。
坊やが大興奮しておりました。スポーツカーより、働く車が大好きなようです。かわいいですね。
【島田の気になるニュース】
- ストレートで大学を卒業して、3年以上継続して働いている人はたったの16%。普通とは何かを考えさせられますね。
- アマゾン創業者のジェフ・ベゾスが創業時に紙ナプキンに描いたビジネスモデルの説明。面白いですね!
- AIを活用して発表資料を秒で執筆する方法
- 今年も昨年同様の賃上げが予定されているようです。賃上げ自体は賛成ですが、経済追いついていないと思いますが…。
- 弊社お客様は全て実施済みです。「重要なお知らせ:WordPressプラグインのセキュリティアップデートと脆弱性について」
【今週の経済入門】失敗は麻薬!?ゆでガエル経営に陥るな!行動経済学からの警告
皆様こんにちは、ハンズバリュー株式会社の秘書・勝頼ヒデコです。
いつもメルマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
先日、ハナコとカフェ巡りをしていたときに、
失敗をテーマについて少し話し合いました。
今回のメルマガでは「失敗は麻薬!? ゆでガエル経営に陥るな!」と題し、
皆様のビジネスにおける意思決定をサポートする行動経済学の知見をお届けします。
失敗の麻薬効果にご用心!
「失敗は成功の母」とよく言いますが、
実は失敗には恐ろしい落とし穴があります。
それは、失敗に慣れてしまうことです。
何度も同じ失敗を繰り返すうちに、
その痛みや不快感に慣れてしまい、
感覚が麻痺してしまうことがあります。
これは、まるでゆでガエルのように、徐々に危機感を失い、
致命的な状況に陥ってしまう「ゆでガエル現象」と似ています。
ゆでガエル経営に陥る3つのサイン
あなたの会社は大丈夫ですか?
ゆでガエル経営に陥る兆候を3つご紹介します。
- 小さな失敗を見過ごしてしまう
- 「たかが〇〇円/月の損失」「この程度のミスは仕方ない」
- 些細な問題を放置すると、気づけば大きな損失に繋がっていることも…
- 過去の成功体験に固執する
- 「このやり方なら大丈夫」「以前はうまくいったから」
- 時代や環境の変化に対応できず、競争力を失ってしまうことも…
- 危機感や変化への抵抗感が薄い
- 「まだ大丈夫だろう」「変えるのは面倒だ」
- 変化を恐れ、現状維持を続けているうちに、取り返しのつかない状況に…
行動経済学で「ゆでガエル」から脱出!
では、どうすればゆでガエル経営から脱却できるのでしょうか?
行動経済学の知見を活かした3つの対策をご紹介します。
- 「損失」を意識する
- 損失回避性:人は、得ることよりも損失を避ける傾向があります。
- 小さな失敗でも、その損失額を具体的に計算し、危機感を高めましょう。
- 定期的に外部の視点を取り入れる
- 確証バイアス:人は、自分の意見や考えを支持する情報ばかりを集めがちです。
- 定期的にコンサルタントや専門家など、外部の意見を取り入れ、客観的に状況を評価しましょう。
- 小さな成功体験を積み重ねる
- 現状維持バイアス:人は、変化を恐れ、現状を維持しようとする傾向があります。
- 小さな目標を設定し、達成感を味わうことで、変化への抵抗感を減らし、行動意欲を高めましょう。
まとめ
今回は、「失敗は麻薬!? ゆでガエル経営に陥るな!」と題し、
行動経済学の観点から、失敗に慣れてしまうことの危険性と対策について解説しました。
小さな失敗を見過ごさず、
常に危機感を持って、
変化を恐れずに挑戦し続けることが、企業の成長には不可欠です。
今回のメルマガが、皆様のビジネスの一助となれば幸いです。
次回の配信もお楽しみに!
今週もよろしくお願いいたします。
2024年度の採用賃金動向と中小企業の対応
皆様、こんにちは。
ハンズバリュー株式会社の島田慶資です。
初任給の動向
2024年6月25日の中小企業家新聞で、
新卒社員の初任給に関する興味深い記事が掲載されました。
一般財団法人労務行政研究所の調査によると、2024年の東証プライム上場企業の初任給は以下のような結果となっています。
- 20万円から24万円:57.4%(最多)
- 15万円から19万円:33%
- 20万円未満:35.2%(約3社に1社)
なお、参考までに具体的な初任給の平均値は次の通りです。
- 高卒事務技術:193,427円
- 短大卒事務:205,887円
- 大卒事務技術:239,078円
- 大学院修士卒:259,228円
初任給上昇の実態
しかし、この初任給の上昇には注意が必要です。
年収を変えずに初任給だけを増やしている企業もあり…、
賞与を減らして月給に回している企業もあり…、
残業代を月給に組み込んでいる企業もあり…、
言うなれば”組み替え”マジックです。
つまり、初任給が上がっているように見えても、
見せかけの増加に過ぎない可能性があるのです。
中小企業の対応と真の経営姿勢
さて、お客様からよくいただく質問に
「自社の社員の給与はどのくらいにすべきか」というものがあります。
これには様々な考え方がありますが、
経営数値的な側面から考えると、
単純に平均値や競合他社の金額を参考にはできません。
なぜなら、自社が払える金額には限界があるからです。
新入社員は最短でも1年間は「赤字社員」です。
この赤字分は利益でしか補うことができません。
そのため、経常利益で捻出できる分が、
新入社員に支払える人件費となります。
当然、給与や賞与、社会保険料だけでなく、教育費や研修費も含まれます。
しかし、中小企業と社員の関係は単なる雇用関係だけではありません。
社会的関係を考えれば競合他社と同程度、
あるいはそれ以上に支払う努力は必要でしょう。
また、現在の条件が十分でなくても、
将来必ず改善するという情熱と姿勢を示すことが重要になります。
最近、見せかけだけを良くしようとする
安易な判断をする企業が増えているように感じます。
しかし、我々中小企業こそが襟を正し、
正しい姿勢をもって愚直に真面目な経営をすることが、
地域に必要とされる企業となる道ではないでしょうか。
このような姿勢こそが、長期的な成功と社会的な信頼につながると私は考えています。
皆様のご意見はいかがでしょうか。
共に考え、より良い経営のあり方を模索していければと思います。
ハンズバリュー株式会社
代表取締役・作家 島田慶資
経営戦略の再考、一般論は現実に耐えられるか?
一般論vs現実
皆様、こんにちは。
先日、経営を勉強している社長様から興味深い相談を受けました。
「業界でナンバーワンになる」「地域でナンバーワンになる」といったランチェスター戦略や、
「マーケットシェアと市場成長率」で見るアンゾフの成長マトリックスなど、
こういった戦略論は地方の企業にとって本当に役立つのだろうか?というものでした。
この問いかけは、多くの経営者の皆様にとっても身近な疑問ではないでしょうか。
今回は、この話題について皆様と一緒に考えてみたいと思います。
均衡点の重要性
実は、こういった議論の中でしばしば見落とされているのが「均衡点」という考え方です。
均衡点とは、そのエリアにおける自社の存在価値、存在意義のこと。
特に地方では、近隣エリアにおいて自社しか(もしくは少数しか)
サービスを提供していないという状況も珍しくありません。
驚異的な成長を必要としなければ、現状維持は非常に楽。
圧倒的な強みも不要、市場シェアも低くても良い、成長率が低くても問題ない…となります。
地域の中で自社の均衡点を見つけることができれば、
生存し続けることは十分に可能なのです。
むしろ、この不確実性の高い時代において、
過剰な設備投資や人材の補強はリスクを高めてしまう可能性があります。
致命傷を減らし、現金を貯め、次の均衡点を狙いに行く。
そういった戦略もありえると考える次第です。
経営の真髄
このように会社経営については、
何か一つのことが絶対的な正解ではないということがよくわかります。
中小企業家同友会の学びで痛感したことがあります。
ある経営者の方がおっしゃっていました。
「何かこれで上手くいくと思った時が、それこそが失敗の入り口だ」
ついつい我々は、つらい厳しい経営環境や現実に目を背けがちです。
だからこそ、単純でわかりやすい答えを求めてしまうこともよくあります。
そのため、経営の書籍やセミナーで簡単な答えを提示されると、
それについつい飛びつきたくなるものです。
しかしながら、答えは一つではありません。
自社が地域における存在意義や存在価値を真摯に見つめ直し、
そこをベースに経営戦略を立てていくこと
。
これこそが堅実な経営ではないでしょうか。
均衡点を見つけることは、単なる現状維持ではありません。
それは、自社の真の価値を理解し、地域との調和を図りながら、
持続可能な成長を実現することだと信じています。
経営戦略を考える上で、
「ナンバーワン」や「マーケットシェア」といった一般論に惑わされることなく、
自社の置かれた状況や地域の特性を冷静に分析することの重要性を、
改めて感じていただけたでしょうか。
経営の道は決して平坦ではありません。
しかし、自社の真の価値を見出し、
地域との調和を図りながら歩んでいく。
そんな姿勢こそが、
地域に根付いた中小企業らしい成功につながるのではないでしょうか。
ぜひ、皆様の経営にもこの視点を取り入れ、
自社ならではの均衡点を見つけていただければと思います。
共に学び、共に成長していく。
そんな経営者の輪が広がることを、心から願っています。
ぜひご参考ください。
変革への道 – 中小企業家同友会青年部例会に参加して
危機に立ち向かう経営者の姿
先日、島田は徳島県中小企業家同友会青年部の例会に参加し、
鳴門ガス株式会社代表取締役社長の中岸雅夫氏による貴重な報告を聞く機会に恵まれました。
その内容が非常に示唆に富んでいたため、皆様と共有したいと思います。
まず、プロパンガス業界の厳しい現状についてお話しします。
オール電化の普及により、毎年2%以上のペースで顧客が減少しているそうです。
さらに、近年の暖冬の影響も重なり、直近では平均5%もの顧客減少が起きているとのこと。
当然、売上は減少。
営業エリアでの潜在的なお客様数も右肩下がりで、業界全体が縮小傾向にあるのです。
当初、中岸氏を含め全社員でこの状況を共有していたものの、
次第に「オール電化に変わるのは時代の流れだから仕方がない」という諦めムードが蔓延していったそうです。
中岸氏が後継経営者として入社した後も、
特に変化はなく、先輩社員と共に漫然とした日々を過ごしていたとのこと。
転機が訪れたのは、
父親から中岸氏に代表権を譲渡する話が持ち上がり、
同時に頼りにしていた総務部長が退職を決めた時でした。
それまで現実から目を背け、
楽な仕事に留まりたいという気持ちから逃げ続けてきた中岸氏でしたが、
ついに会社の資金繰りが危機的状況に陥ったのです。
「誰かが最後の最後で何とかしてくれるんじゃないか」という甘い考えは、
もはや通用しないことを痛感した中岸氏。
ここで初めて、自分が経営に向き合わなければならないという強い覚悟が生まれたそうです。
中小企業家同友会の経営指針をつくる会に参加し、
本格的に経営者としての自覚と成長を促していった中岸社長。
まず取り組んだのは、資金繰りの改善でした。
そのために、社員たちに「新商品のリフォームを販売して売上を増やす!」と発破をかけ始めます。
しかし、ここで新たな壁にぶつかります。
社員たちは頭では理解していても、なかなか前向きな協力が得られなかったのです。
なぜでしょうか?
自己変革から始まる会社の未来
中岸社長は社員たちからの協力を得られず苦戦していました。
ここで気づいたのは、
自身のやりたいこと(資金繰りの苦しみから逃れたい気持ち)が先行し過ぎていたこと。
それ故、自ら打ち立てた経営理念を軽んじてしまっていたこと…。
中岸社長は、これまでの社員の頑張りや
働き方を無視した提案をしていたことに気づきました。
社員たちは長年、お客様からの「困った」という声に対応する「おたすけ業」を行ってきました。
一方、新しく始めようとしていたリフォーム業は、攻めの営業が必要な仕事。
この文化の違いが、社員たちの戸惑いの原因だったのです。
この状況を打開するため、中岸社長は自身の過去と向き合うことにしました。
中学時代に受けた壮絶ないじめの経験から、
人間関係を希薄化し、相手に期待しないという姿勢が身についていたのです。
自分自身がトラウマと自己否定で形作られていることに気づいた中岸社長は、
それを乗り越え、社員と共に前を向いて進むことを決意しました。
そして、新たな商品のアイデアが生まれます。
これまで無料で提供していたサービス…オール電化の故障時にプロパンガスと給湯器を使用し、
復旧までの間レンタルするサービスを商品化したのです。
この新サービスは、オール電化の普及で減少するプロパンガスの需要に対する新たな対策となりました。
「お湯のある暮らし、温かい暮らし」を支えるという、会社の根本的な使命は変わらない。
この気づきが、社員たちの心を動かし、会社全体の前向きな変化につながったのです。
現在、中岸社長はこのサービスを全国展開するため、
仲間を募り、販促物の提供や商標の共有を行っています。
将来的には、このサービスをプロパンガス業界全体の新しい常識、
新しい仕事にしていくことを目標としているそうです。
もちろん、現時点でも多くの課題や問題を抱えているとのこと。
しかし、「絶対に自分が変わる」と例会で宣言した中岸社長の熱意と覚悟は、
確かな手応えとなって現れています。
この報告を聞き、深く感銘を受けました。
業界の変化に直面した時、自分自身を変え、会社を変革する。
そして、その過程で社員との絆を深め、
新たな価値を生み出していく。
これこそが、真の経営者の姿ではないでしょうか。
皆様も、自社の課題に向き合う際、このような視点で考えてみてはいかがでしょうか?
変化を恐れず、むしろそれを成長の機会として捉える。
そんな姿勢が、これからの時代を生き抜くヒントになるかもしれません。
全国の卓越した経営者の報告を聞ける中小企業家同友会。
その素晴らしさを、改めて実感した例会でした。
共に学び、共に成長していく。
そんな場所に参加できることを、心から嬉しく思います。
それでは、またお会いしましょう。
今日も一日、良い学びを。
ハンズバリュー株式会社の島田慶資でした。