【2023/11/26 加筆】
【2023/08/16 加筆】1章を追記
【2023/08/15 執筆】
※コメント欄で質問や感想などお待ちしています。
こんにちは、東北の温泉旅館再生コンサルタントの島田です。
今回は、温泉旅館・ホテルの抜本的な財務体質改善の手法DDS及びDESについて一緒に考えてみましょう。
著者:ハンズバリュー株式会社 代表取締役 島田慶資
経営コンサルタント・作家
長岡技術科学大学 大学院 経営情報システム工学修士
経済産業省推進資格 ITコーディネータ
個人情報保護士
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リード文:デット・エクイティ・スワップ(DES)は、企業の債務を資本に交換する方法で、コロナ禍での強力な財務再構方法として注目を集めています。債権者には株式売却や配当収入の確保などのメリットがあり、事業者は財務内容の改善が期待できます。一方、デット・デット・スワップ(DDS)は、既存の債務を別の条件の債務に変更するもので、劣後ローンに切り替える場合が多い。DDSは債務者の財務状態を実質的に改善し、信用力を高める方法となります。劣後ローンは元本の返済が計画期間中に実行されないため、安定的な事業経営が可能です。
キーワード:デット・エクイティ・スワップ, DES, 債務, 資本, 交換, コロナ禍, 財務再構, 債権放棄, 株式売却, 配当収入, デット・デット・スワップ, DDS, 劣後ローン, 事業経営, 信用力
1. はじめに
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活や経済活動に大きな影響が出ています。
三年以上もの間、外出制限やイベントの中止、さらには店舗の営業制限など、多くの制約が続きました。
このような状況の中で、経済は大きな打撃を受け、特に中小企業…とりわけ温泉旅館は厳しい状況に立たされています。
最近では、感染の収束の兆しを背景に、経済が少しずつ回復の兆しを見せています。
しかし、その回復の途上で、増税や賃上げやエネルギー価格高騰といった新しい政治的な課題が浮上してきました。
コロナ禍での借入返済も重なり、多くの企業が困難な状況に直面しています。
(そもそも、三年以上の長期間にわたりコロナ禍の行動制限を続けていたのです。
そのため、三年以上継続して利益を出すことは当然として、さらに返済のために莫大な利益を上げる必要があります。
このような制約条件を考えると、岸田文雄政権の政策には疑問を感じます。)
現政権の取り組みや議論の中で、中小企業の真の課題や実情を捉えていないと感じる声も多いです。
このような背景の中で、中小企業は自らの力で経営の安定や再生を図る必要があるでしょう。
私自身の経験をもとに、企業や事業の再生に役立つ「DDS」や「DES」といった手法についての基本的な情報を皆様と共有したいと考えています。
実際、支援させていただきました温泉旅館様では、約2億円以上のDDSを成功させ、抜本的に資金繰りを改善いたしました。
このような手法を適切に取り入れることで、中小企業がさらなる成功を収め、輝く未来を手にすることができることを願っています。
2. DDS(デット・デット・スワップ)とは
■DDSとは
コロナ禍が明け、”企業再生”というフレーズがよく耳にするようになりました。
この言葉は、企業が経営上の困難を乗り越え、再び健全な経営を目指すための取り組みを意味します。
多くの場合、金融機関やコンサルタントに相談すると、返済の条件変更が提案されることが多いです。
これは実際に多くの場合に効果的ですが、条件変更だけでなく、他の技法も存在します。
その技法の一つが「DDS」、つまりデット・デット・スワップです。
DDSとは、企業が持つ借入れの一部を、返済が後回しになる条件に変更することです。
DDSにより、短期的な返済の圧力が和らげられ、企業は経営の安定や再構築に集中できます。
勿論、返済条件のみを変更するだけで、企業は真の意味で再生することはできません。
真の企業再生には、新しい事業展開や組織の改革、社員教育などの取り組みが必要です。
企業の経営理念、組織風土の変革、そして従業員一人一人の意識改革が不可欠です。
DDSは、これらの取り組みをサポートする一つの手段として活用できます。
- DDSの具体的な実行方法:既存債務を劣後ローンに切り替えるなど
- DDSのメリット
- 債務者の財務状態の実質的な改善
- 信用力の向上
3. 劣後ローンの特徴
- 定義と利用ケース
- 元本の返済が計画期間中に実行されないメリット
- 安定的な事業経営への寄与
4. DES(デット・エクイティ・スワップ)とは
- DESの定義
- DESのメリット
- 債権者の視点:株式売却、配当収入の確保、経営参加など
- 事業者の視点:財務内容の改善、有利子負債の削減など
5. 中小企業におけるDDSとDESの実際の活用事例
- 成功事例の紹介
- どのようなシチュエーションでDDSとDESが選ばれるのか
6. まとめ
- DDSとDESの重要性の再確認
- 中小企業がこれらの手法を知ることでどのようなメリットがあるのか
7. 参考文献
- 金融庁. (2023). 金融検査マニュアル関係(※これらの文書は令和元年12月18日に廃止しました。). 取得日:2023年8月16日、https://www.fsa.go.jp/common/law/manualLink.html
- 金融庁. (2023). 知ってナットク!中小企業の資金調達に役立つ金融検査の知識(PDF:7,376KB) (12ページ目). 取得日:2023年8月16日、https://www.fsa.go.jp/policy/chusho/nattoku.pdf
- 日本政策金融公庫. (2023). 民間金融機関との連携の目的. 取得日:2023年8月16日、https://www.jfc.go.jp/n/collabo/about/index.html
8. 良くある質問と回答(コメント欄でお待ちしています)
- 質問:「日本政策金融公庫の劣後ローンの活用を考えているが、どうすればいいのか?」
- 回答:「まず、既存の金融機関、特にメインバンクとのコミュニケーションを強化することをおすすめします。多くの事業者様はメインバンクを持っています。そのメインバンクとの連携なしに、直接日本政策金融公庫に相談すると、なぜメインバンクにまず相談しなかったのかという疑問を持たれる可能性が高いです。日本政策金融公庫は、民間金融機関を補完する役割で設立されました。そのため、メインバンクの意向や考え方を重視する傾向が強いです。まず、メインバンクとの相談を進め、そこで支援の意向が得られる場合、その後で日本政策金融公庫に劣後ローンの活用について相談すると良いでしょう。」
9. 著作者及び相談窓口
ハンズバリュー株式会社
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